Art = Practicalty アート=実用的

実は今学期でFilm Scoring専攻を修了することになります。僕はFilm ScoringとEPDという二つの学部を専攻していて、EPDの方は来セメスター(学期)に終わるので卒業は2016年の夏(8月)の予定です。

Film Scoringの最後の授業としてSr Portfolio & Seminar in Filmという授業をとっています。このクラスでは少人数のグループミーティングが数回と一対一の作曲の授業があります。先生はSheldon Mirowitzです。彼は映画音楽家として現役で活躍している方で、パワフルな授業は生徒からも好評です。実は彼の授業をとるのは今回が初めてで、楽しみにしています。

今日最初のクラスがあったのですが、色々興味深いことをおっしゃっていました。

“Art = Practicality(アート=実用的)”

アートというと、日常とはかけ離れた、特別なものという意識をもっている方が多いと思います。しかし、彼に言わせれば、アートもまた食べることや寝ること、呼吸や排泄などと同様、日常と何も変わりはないとのことです。インプットがあればアウトプットがある。アートもまたそういった人生の一部に過ぎないということです。

Sheldon氏がいうにはArtとはintention(目的)であり、PracticaltyはAccomplishment(達成)とのことです。これを聞いた時、今朝読んでいた「禅、シンプル生活のすすめ(枡野 俊明)」の内容を思い出しました。枡野氏は僧侶であって作庭家であります。

禅、シンプル生活のすすめ (知的生きかた文庫)

この本で印象に残っているのは、

“ひとつの道を極めるというのは、特殊なことでもドラマチックなものでもありません。毎日同じことをくり返す。地味で地道なことを当たり前に続けていく。”

という言葉です。着地点に気を使いすぎず、今現在を精一杯に生きることが重要ということですね。

Sheldon氏も同じようなことをおっしゃってました。

“音楽を作るのは、音楽筋があるとすればそれを鍛えるようなものだ。そこにはプッシュアップなどの筋トレと何も大差はない”

彼はプロジェクトがある期間中は毎日3分間ほどの曲を継続して毎日つくります。一週間に一度もリラックスする暇はありません。何かを達成するには毎日書き続けるしかないのでしょうね。

”Good Artical Decision=Good Practical Decision(良いアート(目的)をつくることは、良い現実(結果)をつくること)”(Sheldon Mirowitz)

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Tomokazu Hiroki

バークリー音楽大学院(ミュージックプロダクション・テクノロジー・イノベーション専攻)でM.M.(音楽修士),バークリー音楽大学Post Mater’s Degree Fellowship(フェローシップ)を修了。Wwise認定インストラクター。Artful Designというコンセプトを軸に,XR音楽インターフェイスOPSYNなどを研究(Epic Games社よりEpic MegaGrantsを受賞)。音楽とテクノロジーを中心としたトピックを扱っています。

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