アナログな質感をトラックに与えたいと思い、マイクプリART PRO MPA-IIを購入しました。ボーカル録り以外にも、ソフトシンセに温かみを加えたりといった使い方もできます。価格の割に機能が豊富でデザインも良く満足しています。主な機能としては、
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可変可能な入力インピーダンス(150Ω~3000Ω)
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Mid/Sideスイッチ(M/Sマイキング対応:より臨場感のあるステレオサウンドを作れます
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ステレオ/デュアルモード切替機能:ステレオモードの際、CH1のボリュームフェーダー、CH2をパンコントロールとして使えます
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プレート・ボルテージ・スイッチ:よりクリーンなサウンドを得たい場合、真空管のボルテージをたかめます。逆にサウンドを歪ませたい場合はこのスイッチをOFFにしてGainを高めにします。
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ハイパスフィルター:録音した後DAWでローを処理するよりも、録りの段階でローをカットしておく方がノイズが少なく自然な仕上がりになります
ただ標準で搭載されている真空管があまり品質の良くないものなので、取り替えることにしました。標準のものは一度も使っていないので聴き比べはしませんでしたが、使用した感想としては真空管特有の歪みなどデジタルでは再現することが難しい音色を出すことが出来て気に入っています。
真空管の交換手順は以下の通りです。
1. 本体上部のネジを2本外します。
2. 本体サイドのネジをそれぞれ3本ずつ外します。
3. 本体後ろのネジを2本外します。
4. ネジを全て外したらカバーを取ります。真空管は赤いサークルで囲った部分に位置しています。
5. 真空管を覆っているシールドの両サイドにあるネジを外します。バネが入っているので簡単に外れます。
6. 真空管のサイドをつかみ注意深く外していきます。真空管は思ったより頑丈なので神経質になりすぎる必要はないでしょう。ただ、滑りやすいので手はよく洗っておきましょう。
7. 新しい真空管を埋め込みます。
8. 真空管のシールドを戻し、本体のカバーを取り付けて完了です。
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Tomokazu Hiroki
バークリー音楽大学院(ミュージックプロダクション・テクノロジー・イノベーション専攻)でM.M.(音楽修士),バークリー音楽大学Post Mater’s Degree Fellowship(フェローシップ)を修了。Wwise認定インストラクター。Artful Designというコンセプトを軸に,XR音楽インターフェイスOPSYNなどを研究(Epic Games社よりEpic MegaGrantsを受賞)。音楽とテクノロジーを中心としたトピックを扱っています。
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