Supersawは主に複数のSawwave(ノコギリ波)からなります。個人的にHarmorの音が気に入っていて、機能も豊富なのでSupersawを鳴らすにベストなプラグインといえます。SupersawというとアーティストではSeven Lionsがあげられます。
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HarmorでSupersawをつくるにはUnisonセクションのOrderの値を変えます。
Orderはユニゾンの数の値です。Unisonセクションには他にPan(パン), Pitch(ピッチ), Phase(位相)をコントロールするスライダーがあります。Panのスライダーをあげることにより、ユニゾンサウンドの定位のバリエーションを増やすことができます。Pitchスライダーを上げていくと音が小さくなったり大きくなったりと周期的な変化が現れるようになりますが、これはユニゾンボイスをデチューンすることによって逆位相が生じ波形を打ち消しあい(phase canceling:フェイズキャンセリング)、ヘッドフォンでよく使われているノイズキャンセリングのような効果が起こるためです。Phaseスライダーを上げると各ユニゾンサウンドの位相がシフトし、音色に変化をもたらします。
通常SupersawにおいてはPhaseスライダーを上げたほうが滑らかなサウンドになります。しかし低音域は若干うるさくなるのでEQ処理したり、パッチャーを使い低域部用に他のセッティングを組み合わせるなど工夫する必要があります。Unison type menuは(Classic, Uniform, Blurred, Random & Special)などの種類がありますが、ピッチやパンの広がりの方法がモードによって変わります。Altはゲインの極性を変えます。Harmorではこのようにハーモニクスや位相を自由に変えることができることからSupersawを作るのに適しているといわれます。
Supersawを作る上での胆はレイヤリングにあると言われます。HarmorではAパートとBパートの二つの独立したシンセセクションがあります。例えばBパートを用いてSupersawのレイヤーを加えたいといった場合、それぞれのPitchセクションの値を下のように片方の値を高くもう片方の値を低く設定にすることが一般的です。
Part AのPitchスライダーを上げる
Part BのPitchスライダーはさげる
こうすることによりフェイズキャンセリングのバリエーションが増え、もっと複雑な音色を作ることができるからです。このように一つ以上のSupersawを足すことで、単調でないより面白い音を作り出すことができます。
Supersawをコントロールするのに面白いパラメータはHarmonic unison pitchです。これはPitchセクションと同じ効果を各ハーモニクスごとに独立して設定することができます。
さらにUnison PitchはUnison Index Mapping機能を使うことで各Unison voiceを独立して設定することもできます。UnisonのPitch Sectionを右クリックしEdit Articulatorを開いたあと、プルダウンメニューからUnison index mappingにアクセスできます。
その他、効果的なサウンドデザインとして、Prismを変化させるのも面白いです。Prismはサウンドの特定の部分のピッチを変化させることによりハーモニクス上に含まれない音を生成し、金属的なサウンドやデチューンしたサウンドを生み出します。Harmonic prism のarticulator envelopeを操作し、Prismエフェクトの周波数ごとの機能をカスタマイズできます。
またUnison Pitchと同様、PrismのAMTをUnison Index Mappingにアサインし、それぞれのUnisonサウンドでPrismのかかり具合を独立して設定できます。
Unison Index MappingはHarmorのほとんどのパラメーターにアサインできるので、いろいろ模索してみると面白いと思います。
参考:
SeamlessR Advanced Production 2: Supersaw Phase Control
[embedyt] http://www.youtube.com/watch?v=nx-Qg9T9YgQ[/embedyt]Tomokazu Hiroki
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